4時間目 基板の製作


完成した基板パターンを使い、基板を手彫り法により製作します。

■ 切り抜き

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 プリンタで出力した基板パターンが反転されているかどうか確認します。パターンだけでは判断できないので、印刷されている文字で反転を判断します。確認を終えたら、はさみで切り抜きます。


■ 基板の切り離し

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切り抜いたパターンを生基板の上に載せて、切断線を記入します。

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アクリル・カッターを使った生基板の切断

 印刷した基板パターンの幅に合わせて、鉛筆で線を入れます。この線に沿って、生基板を切りはなします。普通のカッターでも切れますが、アクリル・カッターを使うときれいにできます。写真はOLFAのPカッターです。

 必ず、定規を当ててください。定規を使わないと、まっすぐに切り進むことができません。

 アクリル・カッターは基板に対して、極力水平になるように寝かせて使用してください。普通のカッターのように立てて使うときれいに切り出しができません。

 銅箔面より切り出します。最初は軽く傷を付けるつもりで歯を動かし、銅箔面以上に深く切り進めば歯をやや立てても大丈夫です。

 時折、逆方向からもアクリル・カッターを使って、溝の深さが均一になるように進めます。反対側が透けて見える程度に切り進んだところで、手でぽきんと折ります。折るのが早すぎると切断面が割れたり、汚くなります。 

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切り離した基板とパターン

 切り離しが終了しました。切断面がとがっていたり、ぎざぎざになってしまった場合は、やすりできれいにしておきます。


■ 貼り付け

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生基板に貼り付けたパターン

 切り離した生基板の「銅箔面」に基板パターンをのりで貼り付けます。液体糊だとパターンにシワが寄るので、スティック糊を使います。糊は隙間なく、均一に薄く塗ってください。貼り付けたら完全に乾燥させてください。


■ 穴あけ

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基板への穴開け

 糊が完全に乾いたら、部品の足を差し込む穴を開けます。0.9mmか1.0mmのドリルで穴を開けてください。穴を開けるには小型の電動ドリルがあれば楽に作業ができます。ドリルが手元にない場合は、100円ショップで売っている1.0mmのピン・バイスを使うと便利です。

 四隅の穴は足の取り付け穴です。3mmのドリルを使って開けます。足を使わない場合は不要です。


■ 切り込み

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カッター・ナイフによるパターンの切り込み

 カッターを使い、手彫り線に沿って軽く切り込みを入れます。定規は必ず使用してください。カッターの刃先が欠けた場合、すぐに折って新しい歯にしてください。

 一筆書きのように切り込み、ひとつながりのパターンごとに紙をはがすと間違えません。線と線の交点部分は切り込みが甘くなるので、しっかりと歯を入れてください。

 カッターで切り込みを入れずに、アクリル・カッターをいきなり使うことも試しました。アクリル・カッターでは紙がうまく切れないために、途中から手彫り線がわからなくなってしまいました。もし、うまく切り込む方法を見つけた場合は連絡をお願いします。

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切り込み完了

 切り込みが終了しました。


■ 手彫り

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アクリル・カッターによるパターンの手彫り

 いよいよ手彫りに入ります。

 カッターでつけた切り込み線に定規を当てて、アクリル・カッターで彫り込みます。銅箔が切れていればいいので、深く彫る必要はありません。アクリル・カッターは極力寝かせて使う(基板と水平にする)のが細く彫り込むこつです。直角の交点は彫り込みが甘くなるので、しっかりと接続してください。プラモデルの筋彫りと要領は同じです。

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途中まで進んだ手彫り

 もし、間違って掘ってしまった場合は、はんだ付けの際にはんだを盛って修理できます。その場所にマジックで印をつけてください。

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手彫りが完了した基板

 手彫りが終了したら、彫り忘れがないか、確認してください。切れてない部分を目視で見つけたら、忘れずに彫り込んでおきます。削りすぎた部分もチェックしておきましょう。


■ 洗浄と研磨

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洗浄が終わった基板

 手彫りが終わった銅箔基板はこのままではすぐにさびてしまうので、処理を行います。

 100円ショップの真鍮ブラシやスチールたわしを使って、表面がぴかぴかになるまで磨きます。続けて、中性洗剤でしっかりと洗います。洗った基板の表面には触らないようにしてください。


■ フラックス

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フラックスの塗布

 洗浄後、酸化防止のためにフラックスを塗布します。サンハヤトのPラックスというフラックスを使いました。

 広告を軽く丸めてしわをつけ、その上に基板を載せます。しわがついていると基板が紙に密着しないために表側にフラックスが回り込まなくてすみます。30cmほど離して、しゅーっと一気にむらなく吹き付けてください。フラックスはねばねばした液体なので、ほかの場所に付着しないように注意してください。


■基板の完成

 これで基板が完成しました。ぴかぴかになった完成基板を眺めていると、自然ににやにやしてしまいます。穴あけから完成まで約3時間の工作が楽しめます。